エマ小説版をようやく読み終わる。
原作でいう先生が亡くなる直前くらいまでに、道端とか図書館とかで何度か偶然にもウィリアムと出会う様を描いて、鬼神の如くであった先生が少しずつ食欲を失い、気力が削れて、階段を踏み外して怪我をして、もう何十年も前に亡くなった夫を夢に見るようになり、ああ、これが最後というやつか、という認識にいたる先生。その描写がなんつーか、圧倒されたというか。
久しぶりにまともなライトノベルを読んだ気がする。いや、あなたがそう思えばそれはライトノベルである、という定義に従うのならこれは僕の中ではライトノベルではないのだけども。あまりにあんまりな出来だった禁書目録でげっそりと奪われた読書欲みたいなものが復活してきた気がする。あれはそもそも日本語がおかしい部分が多々あったしな。
あーうー。とにかくすげー面白い表現が多くて読んでて楽しかった。いや小説はこうでないと駄目だよ。構成力とかはとりあえずその前提があってこそだよなー、と久美沙織信者は言うのであった。久美さん愛してるー。