文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)

文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)


あまりにつまんなくて途中で挫折したので、今回ははてな100冊読書のカウントは無しで。この作品に鼠の糞ほども魅力を感じてないので、そういう文章です。好きな人は気をつけて。
何処が面白いのかまったく理解できない。論文書きたいなら論文書いたらいいよ。批判したいなら批判すればいいよ。ドタバタ書きたいなら書いたらいいよ。筒井さんが単独でどれも書けるならどれも書けばいいんだ。こんな風に混ぜて「メタ・フィクションです」って? 便利な言葉だね。僕も今度使おう。「メタ・フィクションです」。ああ、あと「風刺です」ってのも使ってみようか。
小説部分は別に奇抜から奇抜へと動く程度のものでしかなかったし、単一作品として面白くもないメタフィクションに魅力はまったく感じない。情報をひたすら垂れ流す作風に興味もなければ、唐突に延々と(そして恐らく部を区切るために)挿入される講義部分にはウンザリだ。情報を仕入れたいときに専門書を取捨選択して読む権利が僕にはあるぞ。
僕は小説を読んでいる筈なのに、押し付けがましく興味もなく本筋とも乖離した講義を延々とされるのは極めて不快だ。
ああ、ちきしょう。小説を三冊は読める時間を無駄にした。筒井さんの本はもう読まないでおこう。少なくともここ数年は。