はてな年間100冊読書クラブ:002

涼宮ハルヒの分裂 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの分裂 (角川スニーカー文庫)

この巻を読んで最も気になる部分はといえば、次巻がみくるの振り向きカット、次々巻は長戸の振り向きカットが表紙になるのかということだ。
最初の40ページくらいはなくてもいい気がするとかいうのはいつものことなので気にすまい。
佐々木のキャラクターが僕の親父殿と丸被りらしい、ということに気が付いた辺りから素直に読めなかった。雑談に対して相手がドン引きするような正論を語った挙句に勝ち誇ったように帰っていくタイプだとでもいうのだろうか。理系にありがちなタイプなので、きっと理系の人は佐々木が好きな人も多かろうと思う。
場の空気を読めない……というには演戯的な態度らしいのでなんともいえないけれど。国木田の会話もやたらと芝居がかってるから谷川さんはこういうのが好きなんだろうなあ。
あと、結局最後の最後までのらりくらりとワールドオーダーの権利を他者に移す方法を論じなかったあたりが不自然極まってなんか醒めてしまった感じだ。露骨に話をズラしたので恐らくは話に絡んでくる部分なのだろうし、あるいは現ワールドオーダーはそもそもハルヒではないという結論に持っていくつもりなのかもしれないけれども、しかし、それにしたってな。ぎぎぎ。
というか、だ。そもそも驚愕とあわせて上下巻扱いなのであるからして伏線の回収はほとんど行われておらず、僕がハルヒシリーズで面白いと思っている部分がまるっきり出てきていないので、この本だけ読んだ状態で僕が面白いと感じられないのはどうしようもないんだな。
ちきしょう。驚愕が出てから読めばよかった。