はてな年間100冊読書クラブ:042

一巻だけだとよくわからない、というのが正直なところであろう。
最初の流れを見た限りで「そんなわけねーよな」と思っているUFOについてのエピソードなどが実際にはだいたいにおいて真実であった、とかそういう話なんだろうなと思えて、戦争がはじまってないというからには既に始まっているのだろうというラノベを読むときの穿った視点を突き破る展開にこそならなかったものの、映画館での情報戦などは非常に面白かった。
僕が読んできた中でこの手の「超有能だけど人格破綻者」というのは、いかにもといった感じで他人のことを少しも省みない人間として最底辺レベルのモラルしか持ち得ない人間であることが多いように思う(ハルヒとか名前忘れたけど先輩とぼくの先輩とか)し水前寺もその例に漏れることはないのだが、
こちらは具体的に相対する敵というかそういった存在がハッキリしているおかげで力を向ける方向がイコール物語を盛り上げる方向に進んでおり、つまりわかりやすくて素晴らしい。
気になる点はといえば、すべての事件が基本的に主人公のあずかり知らないところで進んでいることだろうか。前述の水前寺の有能さがキチンとしたベクトル上で描かれるのであればあるほど主人公は傍観者に徹するわけで、ここまで徹して書かれているということは最終兵器彼女のシュウちゃんのように疎外感と無力感を感じさせながら進む類なのだろうか。
まあつまり現時点でこの作品の魅力を語るのならばこうだな。
あっちいけ、は萌える。
あとどうでもいいことながら、性的な部分が隠すことなく露骨にさらっ描かれているのは(少なくとも僕が読んだライトノベルの中では)珍しい部類に入るな。あと、背後から乗りかかってきてる女の子のブラジャーの硬さを背中に感じるとか、そういう描写は初めて見た。生々しいというべきなのか。