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- 作者: 新人物往来社
- 出版社/メーカー: 新人物往来社
- 発売日: 2009/11/09
- メディア: 文庫
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当たり前の話だが、動機を「たった1ツに絞る」というのが既に思考が硬直しているといえるのであって、天下獲りの野望もあり、信長にも多少ムカついており、今後に関するちょっとした危機感もあり、タイミングがあって、勝算もあった。ゆえに、やった。黒幕説を最初から排除してかかってるのがいいな。
まあ普通のことを普通に書いてた本といえるのだが、いずれにせよ立地的に日和らざるをえなかった筒井はとにかく、細川がなにゆえ味方をしなかったのかというあたりは、なにも残ってないのかな。もうちょっと掘り下げてくれたら俺などは大喜びだったのだが。
粒揃いであった織田家将軍たちの中で、ほかでもなく、信長の側近というか右腕左腕ともいえる明智光秀と羽柴秀吉だけが結果的に天下を争う段階まで積極的に切り込んでいったということに、信長の影響をみないわけにはいかない、というのは思考誘導的ではあるが面白い見方だったなあ。しかし、本能寺の変が島津氏および伊達氏へ与えた影響とかをキチンと論じた本は読んだのがはじめてだった気がする。この本はとっとこう。