はてな年間100冊読書クラブ:068

蝉しぐれ (文春文庫)

蝉しぐれ (文春文庫)

68とはいうものの、もう3月も終わればその時点でリセットされて1からだよな。週二冊で済むところを読めていないのだから、途中の読書ペースが随分と落ちていたのがよくわかる。
この作品を面白いと感じるには、少なくとも「自分の青春はもう終わってる」という哀愁の念がわずかにでも自覚できていなければなるまい。そういう意味で、この本を非常に面白いと感じてしんみりした気分の読後感に浸ることの出来た僕は、恐らくはもう随分と老いたのであろうと思う。
流れ自体は藤沢さんが好きな……というと語弊があるか。得意な展開であろうと思う。何冊かしか読んでいないが、全体的な雰囲気もそうだし、大まかな流れ、具体的な展開、キャラ配置などはまさに藤沢イズムを感じさせる。こういうのがいい、と思ってしまえば負けなんだろうなと思った。
そして負けた僕は潔く読後感を抱いたまま眠る。うむ。うち花粉症やねん。眠いねん。
近いうちに、めっきり弱っちまった婆ちゃんの家に、顔見せがてら返却にいこう。