はてな年間100冊読書クラブ:057

新装版 功名が辻 (4) (文春文庫)

新装版 功名が辻 (4) (文春文庫)

表紙の馬を引いている光景はいったいなにごとだ。こんなシーンはなかったぞ。
そりゃあ、ここまでやられれば、幕末まで深刻な対立構造が残ったってのもむべなるかな。画竜点睛を欠くとはまさにこのことか。なんだかもう関ヶ原を舞台にした話だっていうだけで肯定的な見方をしてしまうあたり自分の未熟さが見てとれる。そして例のごとく大谷吉継のくだりに目が釘付けになる俺。
そして、この手の本に珍しく、後書きが面白かった。そうだよなー。現代における○○にも通じる生き方だとか、馬鹿の一つ覚えのようにそんなことを書いて悦に浸ってる連中は軒並み評論やめてしまえばいいのにと何度思ったことかわからんが、この後書きは面白かった。うむ。だがあえてやる俺カコイイ! 的な美学を感じる。