はてな年間100冊読書クラブ:084

風の果て (上) (文春文庫)

風の果て (上) (文春文庫)

藤沢周平の本は相変わらずメシがやたらと美味そうでたまらない。味噌をくっつけて焼いた握り飯などというそれだけの描写が匂い立つほどにうまそうなのは、もはや神の如き筆力といわざるを得まい。恐ろしい。
仕事帰りのバスなどで読もうものなら、後ろに座ってる女の子にくすくす笑われるくらい腹がなるわ。
ちゃんと調べた後でないと、これがまさに江戸時代である、と思い込んでしまいそうなほどのリアリティ。いや、実際に知識のない僕はほとんど「こういうものなのか」と思い込みつつあるのだが、完全にそうなるまえに一通り調べておこう。
内容も、内容もな。すげえなこれ。ほとんど回想シーンだってのに面白い……というと語弊があるか。ちょっと調べてみたら、ドラマ化するのね。だからあんな目立つところにおいてあったわけかー。じゃあ語るのはやめておこう。