アニメ作成の息抜きに、ライラの冒険見てきたー。
こういう世界観は、こういう世界観を客観的に見られるキャラクターがいれば抜群に俺好みになるのだが、それには三作目を待たねばならないことになり、とても欝である。
印象として文庫本3冊くらいを2時間にまとめました的な積み重ね不足を感じたので、たぶんそうだろう、と思ってamazonで調べてみたら意外とそうでもないらしかった。
その白熊はそこでホイホイ信じるなよ、とか、白熊は一発くらい銃弾にあたれや、とか、左足怪我した割りにはそのあと全力疾走してんな白熊、とか、白熊には色々と突っ込みたい部分もあったが、全体としてやっぱり展開が速すぎるというか積み重ねがなさ過ぎるというか。ライラが行動力がありすぎるのが後先を考える能力のないガキの無謀にしか見えず、「我々は君の味方だ」とか言われてホイホイついていくから酷い目にあうんだぞ、とかも考え、あとは重大すぎる複線が次々丸投げされているので、感想そのものが困難ですらある。具体的には魔女の存在な。今回魔女のエピソードそのものが丸々無駄だったが、ここまで露骨に出てくるからには意味があるのだろう。
ラストバトルも、タタール族のあまりの統率のとれてなさはすさまじい。建物を背にして陣形を組みなおすくらいのことはやってもよかったのではないか。いや、まあ、中央を白熊に突破されて潰乱した時点で、あの状況から頑張って立て直したほうであろうと思うが、訓練された連中があんなジプシーまがいの老人どもの数の暴力の前に敗れ去るなどとはあまりにも切ない。
3部作の、3部めの世界観移動物語という話を見るためだけに、恐らくは次回も見るのだろう。でも、どうかなあ、これ。子供向けブンガクを映画化しました、みたいな感じなので、作るほうはもちっと丁寧にやるべきであろうと思う。
ダコタ・ブルー・リチャーズの可愛さと、サム・エリオットのあまりのシヴさに救われている感じだ。イオレクは確かに格好良かったが、でも、上に書いた理由でどうにものめり込めないものを感じる。
あとは、公式サイトのあまりのタルさであろうか。フラッシュ的なもので作り上げてムービーっぽく演出すればそれを是とするような風潮を作った奴は隕石にでも降られて酷い目にあうべき。