たまにこの日記にも出てくる僕の兄弟という奴は、無愛想な兄貴と、頼り無さ過ぎて逆に女性にモテる弟の二人がいて、どちらも仕事と大学のため実家から離れたところに住んでいる。そういうわけで近くまで来たときとか週末とか連休とかに帰ってきて、寝床やらなにやらを準備させられる僕は大いに迷惑するわけだが、その兄貴からいつものように電話があった。
「ああ俺○○だけど、今日帰るからー」ということだったのだが、しかし声がおかしく、抑揚とかノリもあの無愛想な兄貴を考えるとありえざるものであり、口調もおかしい。む? これ本物か? などとまず第一に疑うくらい違ったので、病気かね、などと思い聞いてみると「ああ、どうだろ。風邪ひいてるのかな」などと言う。その口調もおかしいし、兄貴が俺にそんなフレンドリーな会話をするわけがない。
で、疑念を持ちつつそのまま話を終えて、即座に兄貴のケータイに電話すると「週末でも連休でもないのに帰れるわけないだろうが。普通に考えてわかれ」などと冷たいお言葉。…野郎、心配した弟になんという。しかしこの僕を虐げる会話こそがオリジナル兄貴だ。
とすると、詐欺だったのかな、もしかして。なんらかの?
しかしそうすると、こちらが何かを言うまえに兄貴の名前を名乗ったというあたりが面白いな。どうやって調べたんだろう…つーても電話と名前が同時に載ってる名簿とか山ほどあろうから、どこかで漏れたってだけなんだろうけど。またかかってこねえかなー。