ラーメン屋の炒飯というのは味が濃いと薄いほうがいいと思え、薄ければ濃いほうがいいと思える不思議な食べ物だな。
母方の祖母が大陸に移住してた時期のある家系でやたら濃い味を好み、もう70も半ばになろうという一人暮らしのその婆さんは現役のダンスの先生で、「作り置きして朝ごはんにする料理」に豚の角煮をチョイスするような豪傑であるが、僕にもそういう血が流れているらしく、朝が弱いというのもあるが、濃い味なら朝からでも食べられる。薄味であればあるほど朝から喉が通らない。
いや、話が即座にズレとるわ。とにかく炒飯は味付けが濃いのが好きなはずで、今までずっとそうだったと思うのだが、この年齢になって「薄い味のほうがいいかも」などと思うようになったのは年をとって脂っこいというか味が濃いというか、そういう具合のものがあまり多量にはイケなくなったということだろうか。
いやあ。まあ、そのあと薄いの食べたら、やはりどう考えても濃いほうがよかったわけで、そういう意味では今までと変わらんのだが。