ああ、一揆がしたい。「もはや我慢ならぬ、死ぬくらいならば奪え! 横暴を許すな!!」とか死ぬまでに一度でいいから叫んでみたい。鍬とか杵とか持って、城に向って野道を疾走したりしたい。そちらの要求を全面的に呑もうとか言い出した武士の代表の甘言に釣られてホイホイ付いていった代表者が斬首させられたりして憤慨したりしたい。卑劣な手段で強引に鎮圧されて恨みや怨念に凝り固まった状態で明治維新を迎えたりしたい。
ああ、一揆がしたい。どこかに一揆の種は落ちていないものか。打ちこわしでも、ええじゃないかでもいい。我を忘れてたぎるようななにかが俺には必要だ。