映画を観にいって、その最中、ポテトとコーラをこぼしてしまった子供が、どうしていいかわからない。助けてください、といってきたのはアクシデントではあったが、いい感じであった。ちなみに俺含めて館内三人で、俺と、その兄弟のみ。まあ最終日の映画などというのはこんなものだが、しかし本当に困ったとき、見知らぬ大人に助けを求めるとかいうのはそう出来ることではない。せっかく楽しみにしていた映画を、彼らがちゃんと楽しんで帰ることが出来たことを祈るばかりだ。
そして悲しむべきは俺が、この俺が、彼等を褒めてやることが出来なかったことであろう。大人として生涯の不覚である。二度と同じ過ちを繰り返さぬよう、覚えておこう。いつの日か俺の子が生まれ巣立つ日までは少なくとも。
それはソレとして、映画直後くらいから脂汗が出るほど頭痛がする。なにごとだ。