はてな年間100冊読書クラブ:006

短編集。姫様のあまりの腹心の少なさに全米が泣いた。ここまでくるともはや譜代の大名がいなかった秀吉を思い出すレベルだが、人たらしの手練手管のレベルは秀吉とは比較にならんだけに見ていて「これは負ける」と思わざるを得ないな。人材不足もあるし。つまり毛利勝信および毛利勝永ポジションがルイズということになるのかと思えば途端に熱くもなってくるが。
で、今回のラスボスは「国家と姫のためを思えばこそ今は闘わず(つまり被害を最小限に抑えることで勢力はそのまま保ったままで)アルビオンの勢力下にはいりそれなりの発言権を維持して機会を待つ選択肢」をとった貴族かと思ったら、最終的には金とか保身とかに走った小物であったようでちょっと切なかった。わかりやすさ重視なのか。そりゃそうか。もうちょっとこう、戦争の影で暗躍してトリスタニアの権力を掌握してくれよう、といったような野望を持つ軍事以外の意味での天才などは出てこないものか。出てきませんかそうですか。
戦国時代にどっぷり浸かった俺はマスケット銃兵の集団運用シーンが出てこないだけで非常に切ないが、そうすると魔法の存在意義がモリモリ減っていくのでやむをえまいか。ちきしょう。銃士隊の存在に一縷の望みをかけよう。この世界は広域破壊魔法の存在の所為でおそらくファランクスなどの陣形の発達はほとんど皆無であったと思われるので集団運用などしようものなら竜巻とかそういうので粉々に吹き飛ばされそうな気がしないでもないが、矢衾的にドラグーンを叩き落とすくらいはできると思うんだよな、たぶん。射程に入ってくれば、だけれども。
小説の内容についてほとんど語ってねえなうえに酷い妄想や希望を書き連ねてるだけだな、なんだこの日記。まあいいか。